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企画書Ver2.0
- 6. はじめに
15歳
高校1年生の時。あなたはどんな15歳を過ごしていましたか。
部活に恋に勉強と青春に忙しい年頃。
親や親しい友人と体当たりでぶつかり合う年頃。
もしくは自分の将来についてちょっぴり真剣に考え出す年頃。
これはそんな15歳にスポットライトを当てて、
彼らの「可能性」に恋した
ある大学生たちが送る挑戦の物語です。
- 7. 本企画の背景ストーリー
アジア最貧国バングラデシュ。 その田舎でも近年、
NGOによる多数の奨学金プログラムや
イーラーニングを用いた安価で良質な教育コンテンツが提供され、
十分にないにせよ、たくさんの学習機会が子どもたちに届けられている。
そんな中で15歳前後の子たちは何を思い描き
どんなモチベーションで過ごしているのか、子どもたちを訪ねてみました。
- 8. Nobir
こんにちは ノビルくん! age15
きみは将来やりたいこととかってあるのー?
「うーーん。わかんない。
親や親せきはみんな大工だから、大工以外あんまり想像つかないや。
それ以外は先生とか医者しかわかんないし。親は大工やれっていうんだけど、
なんだかなー。だからそんなに、勉強も、ね・・。」
うーん。あんまり勉強にモチベーションもわいてないのかあ。
- 9. Muhammad
age15
続いて高校生で頭もいいムハンマドくんにも同じ質問をきいてみました
「ぼくは医者か銀行員として働きたいかな。
なんたってたくさんお金がもらえるからね!」
うーーん、やっぱりお金が一番最初にきちゃうのねー。
- 12. 「そ、そっか・・。」
・・・。
この国は教 医療をよく
育が問題だ したいか お金!
・・・。 ・・・。
からかな。 らかな?
・・・。
・・・。
・・・。
- 16. 「先生」 「医者」
先生! 医者!
先生! 先生! 先生!
先生! 先生!
医者! 先生! 医者! 先生! 先生! 医者!
ぼくたちはおもわず さけんだ。
「おまえらは オセロかッ!!!」
・・いや、それにしたって。
- 18. 問題提起
恵まれ始めている学習機会の一方で、
15歳前後の子たちが手にできていないモノ
それは自分のミライに想いを馳せるビジョンであり、夢、
「ワクワクするミライのじぶん」、
そしてそれに向かって頑張ろうという勉強のモチベーション、
ひいては「人生を切り拓いていこう」という原動力となる何かではないか。
「よくわからないからとりあえず先生に・・」
「親や親せきが大工だから・・」
「お金が稼げる医者か銀行員に・・」
本当にこのままでいいのか?
- 25. 本企画のねらい
15歳を中心としたすべてのこどもたちに、「ビジョン教育」を行き渡らせる。
途上国にこそ、オープン・エデュケーションを。
より多くのこどもたちに「キラキラしたテントウムシ」と出逢ってもらうために
僕たちはどうすればいいのか?
カッコイイ大人に実際に来てもらうわけにもいかない。
テレビもみんながもっているわけではない。
本屋も離れたマーケットにしかない上に、そもそも何冊も買うお金がない。
そこで。
「テントウムシ」たちを教育コンテンツとして 雑誌に載せて、
広告収入で利益を出しながら、学校へ無料でオープンに届けられないか。
これによってバングラデシュ全土の15歳に、
新しい「カッコイイ!」という価値観と
「想いのこもったワクワクするビジョン」を育むことを目指します。
- 27. Philosophy -こんな雑誌はどうだろう? その1
子どもたち一人一人のことを大切に考えてると実感できる雑誌
今までのNGOが配ってきたような安っぽい冊子とは一線画す。
思わず「え?これをもらってもいいの?!」と口にしてしまうような。
思春期で多感な時期だからこそ、最高のクリエイティブなデザインとクオリティを。
ダッカ大学生デザイナーとともに創りたいと考えています。
- 29. Philosophy -こんな雑誌はどうだろう? その3
若い世代の新しいスタイルを創る雑誌
「ソーシャルビジネス」という概念が生まれた国の15歳だからこそ気づいてほしい
微視的な経済利潤追求だけじゃ、もはや成り立たなくなっているこの世界を。
コレカラがあるバングラデシュだからこそ
日本の反省を学んだ、独自の発展仕方をしてほしい。
この雑誌では、
ソーシャルビジネス発祥の地、バングラデシュだからこそ数多く存在する
お金だけじゃない、その先の大きなココロザシをもった
すてきな職業人の方々を取り上げていきます。
それは周りからみた給料の大小でなく、
その人の中にある重量感。
そうしたモノに気づけた時、
そこには次世代のワカモノによる新たなカルチャーが、自然と芽生えていると確信します。
- 30. Philosophy -こんな雑誌はどうだろう? その4
その世代をつなぐ、太くする雑誌。
カッコイイ大人たちじゃなくて、熱い想いとビジョンを追いかけている
ココロザシある同級生のインタビューを届ける
どうせなら村部だけでなく都市部の子どもたちにも知ってもらって
こどもたちがつながる お互いに高めあう
その世代をつなぐ、太くする。そんな雑誌。
- 33. 最後に
“Stay Hungry, Stay Foolish.”
アップルCEOのスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式スピーチで
紹介した言葉です。
引用元は ”the Whole Earth Catalog”
当時卒業生たちと同い年の22歳、ジョブズはもちろん、
その世代のバイブルとして読まれていた雑誌です。
僕たちは そんな雑誌を創りたい。
30年後のバングラデシュを、ひいては世界を引っ張っていくような
そんなバングラデシュ人が一人でも、この雑誌の読者から生まれてくれたら。
そして、彼の中に僕たちの想いが
言葉としてひとフレーズだけでも残り、彼を形づくる大切なピースとなれたなら。
そんなことを想って、2011年夏、この雑誌を創刊します。