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- 1. 震災と図書館
-危機管理から事業継続(も)へ
株式会社ヴィアックス「危機管理研修」
日時:2011年11月21日(月)
会場:ヴィアックス研修センター
岡本真(@arg)
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
代表取締役/プロデューサー
1
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- 2. 本日の目的と構成
目的:
1. 東日本大震災における図書館の被災状況と救援状況
を把握し、
2. 従来の「危機管理」のあり方を顧みつつ、今後求めら
れる「危機管理」という考え方について理解を深め、
3. 各人の職務・業務への反映の可能性を探る。
構成:
1. 東日本大震災における図書館の被災・救援状況
2. 「危機管理」から「事業継続」(も)へ
3. 討論
2
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- 3. 自己紹介-岡本真(おかもと・まこと)
1. アカデミック・リソース・ガイド株式会社(2009年~)
代表取締役/プロデューサー(2009年~)
ACADEMIC RESOURCE GUIDE編集長(1998年~)
2. オーマ株式会社(2008年~)
代表取締役(2011年~)
3. saveMLAKプロジェクト(2011年~)
プロジェクトリーダー(2011年~)
4. iSPP 情報支援プロボノ・プラットフォーム(2011年~)
共同代表理事(2011年~)
5. NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ(2002年~)
理事(2010年~)
3
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- 4. [参考]
過去の岡本真(おかもと・まこと)
国際基督教大学(ICU)卒業(1997年)
日本政治思想史を専攻
教育雑誌、学術書等の編集者等を経て、
1999年~2009年、ヤフー株式会社に在籍
Yahoo!カテゴリ、Yahoo!検索、Yahoo!知恵袋
(後述)、Yahoo!検索ランキング、Yahoo!ラボ等
の企画・設計・運用、また産学連携のコーディネー
トに従事
4
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- 5. 自己紹介-岡本真(おかもと・まこと)
兼任(大学関係):
国立情報学研究所 産学連携研究員
東京大学 工学系研究科 総合研究機構 研究員
早稲田大学 ITバイオマイニング研究所 客員研
究員
その他、北海道大学、流通科学大学、兵庫県立大学、
追手門学院大学、横浜市立大学、関西大学、甲南大
学、大阪市立大学等で講義を担当
5
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- 16. saveMLAKによる実態調査
16
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- 17. 参考:saveMLAKとは
M •Museum(博物館)
L •Library(図書館)
A •Archives(文書館)
K •Kominkan(公民館)
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- 18. 参考:saveMLAKとは
Library Archive
Museum Kominkan
MLAK
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- 19. 参考:saveMLAKの体制と活動
• 有志(個人+組織)
体制 • 国内外約300人の参画
• 非組織型ネットワーク
• 情報支援(集約と提供)
活動 • 間接支援(収集と仲介)
• 資金調達(グッズ販売)
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- 20. 参考:saveMLAKの活動実績
1. MLAK施設の所在情報・被災情報の把握(アーカイブ)
所在情報:約1万3700施設、被災情報:約670施設
2. 上記情報の提供
初期段階での現地入り企業等での活用
3. 専門技能ボランティア(プロボノ)の派遣仲介
東北大学附属図書館、東北学院大学中央図書館、南三陸町仮設図書館
4. 被災図書館へのAmazonほしい物リスト導入支援
気仙沼市、東松島市、南三陸町、多賀城市、塩竈市ほか
5. 受援者・支援者間の連絡調整
国立国会図書館、日本図書館協会、図書館振興財団、文部科学省ほか
6. 自治体等のフィルタリング解除の依頼
経済産業省と協業
7. デジタルアーカイブの共通仕様化提言
法制度・技術仕様両面での問題提起と準拠依頼(Yahoo! JAPAN、Google)
8. MLAK支援を訴える広報活動
学会やメディア(テレビ、ラジオ、全国紙、地方紙)での露出
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- 21. 参考:saveMLAKの活動実績
9. 被災地に本を送る活動の抑制
「送る=贈る」の提唱、実施団体への助言
10. 復旧作業の必要物品等の情報紹介
福岡県西方沖地震の経験に依拠
11. だれでも・どこでも Q&A図書館
レファレンス代行の試行
12. 激甚被災地の地方紙購読・提供の呼び掛け
各地の公共図書館等への提案
13. 南三陸町への課題図書寄贈のコーディネート
宮城県図書館と出版対策本部の仲介
14. 震災関係サイトのウェブアーカイブ構築
Internet Archive、ハーバード大学へのデータ提供
15. 南三陸町仮設図書館の開館支援
毎月の現地御用聞き、宮城県図書館との連携、プロボノの派遣
16. 名取市仮設図書館の開館支援
毎月の現地御用聞き、宮城県図書館との連携、日本ユニセフ協会、東海大学との橋渡し
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- 22. 支援の経験からの学び
-「御用聞き」という手法
現地でのコミュニケーション例
2011-04-29~2011-05-06
仙台、名取、岩沼、登米、気仙沼、南三陸、陸前高田、遠野、多賀城、塩竈
2011-05-30~2011-06-05
仙台、多賀城、塩竈、東松島、塩竈、岩沼、盛岡、宮古
2011-06-29~2011-07-03
福島、相馬、南相馬、新地、山元、仙台、陸前高田、気仙沼、南三陸、石巻、
東松島、塩竈、多賀城、名取、加美、角田、白石
留意しておきたいこと-地域事情の事前調査と覚悟
1. 不平等な天災としての「津波」
2. 津波インパクトによる内陸部の看過
3. 地域・時期によって変化する支援ニーズ
4. 「ただ聞くこと」による癒し
5. 「できる」ことを提示しないスタンス 「できること」と「すべきこと」
6. カフェテリア方式ではなく、オーダー式 を取り違えない
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- 23. 支援の経験からの学び
-「間接支援」「情報支援」という考え方
間接支援・情報支援という方法
間接支援
直接支援者に対する支援等
情報支援
情報提供による支援等
間接支援・情報支援の可能性
「本を送る」活動のリード 図書館だからこそ
善意の二面性への対処 「すべきこと」は何か?
ガイドラインの提示(選書、装備、目録等)
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- 24. 「危機管理」から「事業継続」(も)へ
-その可能性を巡って
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- 25. [参考]事業継続計画とは
BCP(Business Continuity Plan)事業継続計
画
潜在的損失によるインパクトの認識を行い実行可能な
継続戦略の策定と実施、事故発生時の事業継続を確
実にする継続計画。事故発生時に備えて開発、編成、
維持されている手順及び情報を文書化した事業継続
の成果物。
BCM(Business Continuity Management):
組織を脅かす潜在的なインパクトを認識し、利害関係
者の利益、名声、ブランド及び価値創造活動を守るた
め、復旧力及び対応力を構築するための有効な対応
を行うフレームワーク、包括的なマネジメントプロセス。
出典:企業における情報セキュリティガバナンスのあり方に関する研究会
http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/downloadfiles/6_bcpguide.pdf
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- 26. 「危機管理」の限界-あるいは焦点の違い
危機管理
日本図書館協会や文部科学省による取り組みの
意義(例:中沢孝之)
他方、露呈した課題:平時における対応に重点
事業継続
公益事業を中心に整備促進
岡本の私的経験
非常時における対応に重点
復旧目標の達成のための判断の合理化・迅速化
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- 27. 参考:事業継続計画(BCP)確立の訴え
岡本「予定調和の世界を超えた多事争論を」
(『みんなの図書館』400、2010年8月)
「しかし、たとえば究極の危機管理を考えるなら、
自治体が丸ごと被災し、市民に多数の犠牲者が
出るような大災害があったときに、図書館はどの
ように業務を継続するのか、継続するために災害
の事前事後に何をすべきか、といった事業継続計
画(BCP)レベルまでの議論は見られません」。
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- 28. 「事業継続計画」以前の課題
図書館としての防災計画の検証
ハード・ソフト両面での検証
例:チェックシートの作成・運用
図書館としての現実感のある防災訓練の実施
「訓練」の重要性
例:停電や情報途絶を想定した訓練
避難訓練シミュレーションの共有と実施
例:宮城県図書館と福井県立図書館
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- 29. 「事業継続計画」(BCP)の策定
1. 組織(≒自治体)全体との協同
行政機構の一環としての図書館
2. 図書館経営の一環としての位置づけ
「運営・管理」との明確な一線
3. 「非常時」の想定
地震、津波、原発事故+n
4. 「非常時」に応じた優先業務の選定
各非常時に応じて変化する優先業務
5. 実際の行動計画の策定
シミュレーション訓練による検証と改善
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- 30. 討論
-震災と図書館
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- 31. [PR]Code4Lib JAPAN
アメリカを中心に始まった活動
日本では2010年に活動開始
個人サポーター
共同代表: 法人スポンサー
清田陽司(ネクスト/東京大学) 募集中
江草由佳(国立教育政策研究所) http://www.code4lib.jp/
米田渉(成田市立図書館)
ワークショップ形式での
事務局長:
様々な研修
岡本真 図書館システム(OPAC+)
今晩19時、 デジタルアーカイブ
横浜でミニWS開催 新着雑誌記事索引速報
動画配信(USTREAM)
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- 32. ご清聴に感謝、ご質問はお気軽に
岡本真
アカデミック・リソース・ガイド株式会社
代表取締役/プロデューサー
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