SlideShare ist ein Scribd-Unternehmen logo
1 von 49
ノルウェーの
レジリエントな地域づくり
津 富 宏
静岡県立大学
オスロ
BUA(ノルウェー生命科学大学)テレマルク研究所
僕の行けなかったノルウェー
目的
ノルウェーにおける、持続可能な地域づくりについて学ぶ
キーワード sustainable development, community resilience
日程
2015年6月
11日 BUA(ノルウェー生命科学大学にある学生団体)
12日 テレマルク研究所
13日 ByBi
Abels Hage
トランジション・サーゲナ
Rodeløkkens Koronihager
ある研究所にて
テレマルク研究所
• テレマルク州のBøにある
• テレマルク州による、独立した研究
所
• 地域の発展のための研究
• ノルウェー、欧州レベルでの研究を実
施
• 研究分野
• 文化政策
• 地方、文化、経済開発
• 地域の魅力
• 地域財政及び組織
• 健康福祉
• 30人の研究者 Bøの風景
テレマルク研究所
Centre for nature and culture-based innovation
• ローカルな/地域のレジリエンス
• 生態学の概念であったレジリエンスに、人間の要素
を付け加えた
• 持続可能性という概念とも似ており、地域の発展に
適用
• トランジション運動の影響が大きい
• レジリエント・エコノミー レジリエント・エコロジー
• 農家数: 1990年 11万戸 2015年 4万5千
戸
• 人口: 1905年 地方人口95% 2015年 都市
人口90%
Per Ingvar Haukeland先生
歴史的変遷
第Ⅰ期 伝統的コミュニティの時期
• すべてが手づくり コミュニティの結束が固い
第Ⅱ期 近代的な産業時代 1910年~1920年に始まる
• 都市の発展 標準化 トラクターによる農業
• 輸送の時代 グローバル化
第Ⅲ期 ポストモダン 1980年代
• 差異が求められる 伝統的な生活も差異として興味の対象となる
• Re-skilling
第Ⅳ期 グローカル・コミュニティ 2000年~
• 気候変動 国際的連帯
• ローカルな違いに対する グローバルな感受性
• グローバルな問題に対する ローカルな解決
これからは「場所」を中心に考える
• 何が(外から)人をそこに引き付けるか
• どんな経済がその場所を支えるか
• 経験経済(experiential economy) これはポストモダン
• 住民はどのような動機で住み続けるのか
増加するコミュニティ・ファーム
• 都市周辺の農家の「株」を買うことで、都市住民が農家を支える
• 地域住民による所有
• 伝統的な野菜を食べられる
• 安心した食べ物を手に入れることができる
• 付き合いも広まる 農家で一緒に調理しご飯を食べる
• 効率を重視した近代では孤立化する それを乗り越える
これからの時代
• 石油ではなく、頭脳の力を使う時代
• レジリエントな経済をつくる
• ピークオイルまでに、急速に豊かに/賢くなった人々の力を使う
• 4つの時代は、層のように重なっており、前の時代がなくなってしまう
わけではない どれかの層が支配的になってしまうことが問題
ポストモダンの時代
• 価格が上昇する 需要―供給曲線がシフトする
• 「経験」にお金を払うから
• 今、食べ物に使うお金は15% だがもっと上がりうる
• ポストモダンは確かにお金持ちの時代
• しかし、ノルウェーには石油のおかげで貧困の問題はない
• お金がない人も、エコロジカルな商品を買いコミュニティファームに参加して
いる
先生の講義
Bøでの取り組み
• 既存の団体(音楽、コーラス、スカウト、スポーツ、園芸・・・)をオーガ
ナイズしている
• トランジションの団体はつくらずに、既存の団体をトランジションの考え方を
元に、リ・オーガナイズ
• 例) イベント
• 自転車屋さん(ボランティア) 自転車を無料で直しますというサービス
• 園芸のグループ 森に入って食べられる植物・ハーブを探す
• 始めるときは モチベーションの高い人を対象とする
• そして、それを広報する FACEBOOKを用いて
Place-based sustainable community
development
• Landscape economy 景観経済
• 景観には、自然と文化(mentalなもの)が含まれる
• European Landscape Convention 欧州景観条約
• 景観とは四つの時期を表したもの
• 伝統→近代→ポストモダン(ライフスタイル)→グローカル(=トランジション)
• 景観は私有でありかつ公有
• 農業景観に価値があれば、農民だけでなく市民が負担する必要がある
• プライベートな製品に対してパブリック(土地)がストーリーを供与し、その製
品が売れることでストーリーが強化される
Place-based sustainable community
development
• 起業にあたって、自然と文化遺産を活用する
• 何がこの場所を「ユニーク」なものにしているか
• アイデンティティ形成のもととなっているか
• 価値を創りだす 文化的、社会的、生態学的価値
• 景観を守っていく単位 自然文化公園
• 自治体では小さい いくつかの自治体を合わせたくらい
• 経験経済の方向へ リ・エコノミーしていく
先生のプレゼンを見てみましょう
Landscape Economy
https://www.telemarksforsking.no/publikasjoner/filer/1819.pdf
大学のキャンパスにて
ノルウェー生命科学大学
https://www.nmbu.no/en
• 2キャンパスある
• オスロ近郊のÅsキャンパスを訪問
• 5000人の学生
• 1700人の教職員
• 環境、持続的開発、人間及び動物の健康、再
生可能エネルギー、食糧生産、土地資源利用
に関するグローバルな課題に取り組む
• 食糧、健康、環境保護、気候、自然資源の持
続的利用に関する学際的研究を行う
• Google map で行ってみよう
BUA アンナさん
ノルウェー生命科学大学
• 学生と地元の人からなる協同組合
• 50人程度の運営メンバー(学生)/150
人の会員
• 安心で公正な食品を売る店をキャン
パスで経営
• お客さんは学生と近所の人
• 目的は公正な食べ物を提供すること
https://www.facebook.com/buafairdeal/
地域の農家でつくられたものを直接仕入れて安価に販売
小麦粉、はちみつ、いろいろなハーブティーなど、自分たち
の目で安全と確認したものだけを選んでおいている
BUA
• 2年前に始めたときは、たった3人で、そこから発展させてきた
• よりよい食べ物を食べるという選択肢をもちたい仲間を増やして来た
• 最初は、お店を十分に開けることもできなかった。
• 今は、地元の人のためにも、週末もあけることができている
• communication/gardening/ordering/economy/event グループがある
• 運営の仕方: それぞれのグループが代表(representative)というか
coordinatorを出して話しあう
• 大学が電気代を持ってくれる。借りるのもそもそもただ。非営利だか
ら、家賃もただ。利益を出したら、税金を払わなければいけない
お店の周りでは
作物を育ててい
る
誰でも安全な食
べ物をつくれる
というメッセージ
オスロにて
Abels Hage
トランジション・
サーゲナ
再開発地域
rodelokkens
kolonihager
Hausmania
ByBi アグネスさん
http://www.bybi.no/
https://www.facebook.com/bybizzzzz
• 2012年にできた
• 蜂を飼う団体 環境に関心のある人たちが集まっている 啓
発が目的
• 蜂は、環境大使。蜂のほかにも授粉昆虫はたくさんいる。
• 生態系のサイクルの中で果たしている役割が重要。
• 地表の85%は人間活動の結果変容している農場が全土の
3%しかなく、農薬もあまり使われていないので、ノルウェーの
ミツバチは健康。たとえば、育てるのに抗生物質は使っていな
い。
• 牧草地が減って(ここを刈り取ると花が咲く)、蜂にとって住み
にくくなった
• 農地の花が減っている一方、都市には花がある
• 特にたくさんの人が住んでいるので、啓発として有効
• 蜂にやさしい、多様な植物からなる環境をつくる
ByBi
• プロジェクト「蜂の回廊」
• 養蜂箱をあちこちにおく
• 基地を三か所つくる(オスロの西部、中部、東部)
• 地図づくり
• 蜂や授粉昆虫を見つけたらネット上のマップに上げていく
• レストラン=花/ホテル=住まい/ビジター=ほかの授粉昆虫
• そのほか、イベントや実現したいことなどもアップしていく
• この地図を世界中に広げていきたい
• 小さな行動が、景観を創りだしていく
• 人と人との関係、人と他の種との関係、人と水などの大切な要素の関係が変わっていく
• これが、ローカルなコミュティづくりとなる インターネットを使えば、バタフライ効果も得られる
• ミツバチは食べ物を得ることで授粉という形で他に価値を与える。私たちも景観を変えて、蜂に価
値を返していきたい
ByBi
• 環境プロジェクトには創造性が必要
• 車をなくすだけではビジネスがうまくいかなくなる 持続性への配慮が必要
• ビジネスとの協力
• 屋上に蜂を飼いたいと言ってきてもダメ
• そうするなら、まず花を植えてもらうのが先
• 養蜂箱だけ持つのはだめ
• 教会との協力
• 教会の庭に花を植えていく
• 観光局との協力
• 観光客が通るルートに花を植えていく
• 種を配ってみんなをつなげていく
• アートはエコロジーと相性がいい
• アートは、ストーリーや感情を伝えるのに向いている
• 栽培もいい 場所が具体的にあり、一緒に働ける
Abels Hage
http://xn--kulturslyfa-ngb.no/?cat=6
オスロの住宅街にある、とあるラウンドアバウト
Abels Hage
• きっかけは、「Meeting placeがなくなる?」
• 交差点に、カフェと本屋があったが、スーパーがやってきてなくなってしまうと
いう。
• 「場/場所」が必要
• 意見形成のできるプラットフォームをネット上に作り、いろんな感情を表出でき
るようにした
• 区に使用許可をもらって、カフェの前の緑地で、ガーデニングやアピールを始
めた
• 意見を書いてもらってプラスチックでコーティングして洗濯物みたいにぶら下げて
読めるようにした
• 庭造りをはじめて、そこでダイアローグを始めた
• パビリオン(小屋)を立てて、そこをmeeting placeにした
• 文化祭りをした。歌ったり、詩を読んだり、スピーチをした。
Abels Hage
• 持続可能性とは コミュニティの生態学的、社会的、文化的、経済
的なもの
• 経済的な部分しか表に見えないので、ほかの部分を見える化することが
大事
• 見える化するために
• ウェブページやフェイスブックを使う
• 彫刻を置いてみる
• この地域にかつて住んでいた数学者のオブジェを置いて その他の部分
はどう測ればいいのだろうという言葉をつけた
• イベントをする
• キャンドルナイト、歴史の展示、地域の歴史ウォーク、昔の様式でつくったベ
ンチをつくる、ダンスなど
• ガーデンを始める Abels Hagen(Abelsの庭 Abelsはカフェの名前)
• みんなに来てもらって一緒に植える よりたくさんの人が来るようになった
• 野菜という目に見える資源を使って、ネットワークという目に見えない資
源を育てていく
Abels Hage
• 生態系はそもそもネットワーク
• 授粉しながら広げていくイメージ
• そして、アイデンティティ、所属感(belonging)、所
有感(ownership)を育てていく
• 健康的で創造的に
• 本物の「参加」が大事
• 小規模なら「結果」が出るという実感が大事
• 結果
• カフェを再開する
• ミーティングプレースもつくる
• 年に一度お祝いをする
• コミュニティセンターを手に入れる
トランジション・サーゲネ シーネさん
https://www.facebook.com/Omstilling-Sagene-191121680940374/
• トランジションタウンは2006年に始まり、2009年のコペンハーゲ
ンの集まりで爆発的に広がった。具体的な経験を通じて、地元
で誰でも参加できるのが強み。
• トランジション運動とは、意識(awareness を高める運動)
• 特に、実際の活動(hands-on activity)を通してできるところがよい
• 話を聞くより、活動を通じて全体が理解できる
• 12の原則がある これにしたがって、グループを始めることができる。
• トランジションタウンは、ノルウェーでは、サーゲネのほかに、オ
スロのもう一つの地区(ガムル・オスロ)とバーゲン市にある。
トランジション・サーゲネ
• サーゲネは、オスロ市の区の一つ 人口5万人
• 環境への意識が高く、緑も多い地域
• サーゲナの支部は、2010年にできた。シーナさんが加わったのは2012年。
• 運営委員会は5人で回している。全員ボランティア。
• NPO職員/生物学者/起業家(コーヒーの石鹸をつくった)・緑の党の政治家/市
の建築家・都市計画家/国際問題の修士/元軍人
• メンバーは1500人。メーリングリストやFBでつながっている
• いろんなプロジェクトがある
• 自分がやるなら手を挙げられる。仲間を募り、2週間後にはスタート。
• 毎週月曜に集まって会議をする(会議は 特に議題がなくてもやる
• 年に一度、アイディア出しのプロジェクトもする
• お互いのプロジェクトから学び、また、いろんな人を刺激する
トランジション・サーゲネ
• T-グループ: 運営グループ。ボード(運営委員会)と同じ
• イベント・グループ: いろんなコース(やってみる機会)をつくる。スタディ・サークルみたいなもの
• 発酵とか、食べ物とか、イースト菌なしのパン焼きとか
• 食べ物・栽培プロジェクト
• とれた野菜は自分たちで食べる
• トランジションカフェというお食事会を毎月する
• スクールヤードプロジェクト
• 20人から30人が携わっている
• 始めて1年間。手軽に参加できるのがよい。
• スクールヤードと言うが、学校とは関係のない、市民農園のプロジェクト。
• 市民農園はいろんな団体が借りている 移民の団体や幼稚園など。
• 町のあちこちにいろんなものを植えるプロジェクト
• Exchange market プロジェクト: 本とか洋服を交換する
• 発酵プロジェクト: ピクルスとかつくる 人参とか
スクールヤードプロジェクトの行われている市民農園
トランジション・サーゲネ
• 地域のいろんな団体と協働している サーゲナには似たような考え
のいろんな団体がある
• たとえば
• Local exchange trading system スキルを交換し合う
• Stop shop 野菜と本当に必要なもの以外は買わない お母さんたちの運動
• Exchange market で協力し合う
• 年報には、これらの団体に対する謝辞を載せる
• 地域の人はいろいろつながっている
• 友だち、なんか面白そうと思う人、環境運動家などなどが集まってくる
再開発地域の都市農業
• 団地開発に伴い、新住民が市民農園を開園する鍬入れ式
• すでに市民農園を少しやっていて、開園予定地は、高架下。
• コミュニティ・ファームと
契約している住民団体
が主催
• 全国各地のコミュニティ・
ファームの土を持ってき
て、土を入れるイベント
• 全国のコミュニティ・
ファームとの連帯を示す
• 食べ物も一緒に
• 将来はレストランも
つくる
おまけ1 Rodeløkkens Koronihager
http://www.rodelokkenskolonihager.no/
• オスロ市に何十年も前からある、市営の「小さな貸別荘」地帯
• 緑のある生活を楽しむために、市民が借りる
おまけ2
Hausmania
http://hausmania.org/portal/
• オスロの一地区を不法に占拠し、今や、若者文化のメッカとした団体。
• 驚くべきことは、この団体にオスロ市がお金を出し、育ててきた。
• 今は観光地!
まとめ
• 住民と住民のつながりを通じて、人と自然の関係の創りなおしが行われる
• コミュニティ・ファーム
• 都市農業
• トランンジション運動
• さまざまな場面において、コミュニティの組織化が行われる
• 大学のキャンパスで
• 住宅街で
• 再開発地域で
• きちんとした理論的背景
• 時代の変化を踏まえた方向性の示唆
• 価値創造と持続可能性の関連付け
教訓と思うこと

Weitere ähnliche Inhalte

Empfohlen

Product Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage EngineeringsProduct Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage EngineeringsPixeldarts
 
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental HealthHow Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental HealthThinkNow
 
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdfAI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdfmarketingartwork
 
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024Neil Kimberley
 
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)contently
 
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024Albert Qian
 
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie InsightsSocial Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie InsightsKurio // The Social Media Age(ncy)
 
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024Search Engine Journal
 
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summarySpeakerHub
 
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd Clark Boyd
 
Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next Tessa Mero
 
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search IntentGoogle's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search IntentLily Ray
 
Time Management & Productivity - Best Practices
Time Management & Productivity -  Best PracticesTime Management & Productivity -  Best Practices
Time Management & Productivity - Best PracticesVit Horky
 
The six step guide to practical project management
The six step guide to practical project managementThe six step guide to practical project management
The six step guide to practical project managementMindGenius
 
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...RachelPearson36
 
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...Applitools
 
12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at Work12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at WorkGetSmarter
 

Empfohlen (20)

Product Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage EngineeringsProduct Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
 
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental HealthHow Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
 
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdfAI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
 
Skeleton Culture Code
Skeleton Culture CodeSkeleton Culture Code
Skeleton Culture Code
 
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
 
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
 
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
 
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie InsightsSocial Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
 
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
 
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
 
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
 
Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next
 
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search IntentGoogle's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
 
How to have difficult conversations
How to have difficult conversations How to have difficult conversations
How to have difficult conversations
 
Introduction to Data Science
Introduction to Data ScienceIntroduction to Data Science
Introduction to Data Science
 
Time Management & Productivity - Best Practices
Time Management & Productivity -  Best PracticesTime Management & Productivity -  Best Practices
Time Management & Productivity - Best Practices
 
The six step guide to practical project management
The six step guide to practical project managementThe six step guide to practical project management
The six step guide to practical project management
 
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
 
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
 
12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at Work12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at Work
 

ノルウェーのレジリエントな地域づくり

Hinweis der Redaktion

  1. 売ってるものは、食べものと本 買うものは人それぞれ  学生はジュースを買ったり、アイスクリームを買ったり、はちみつを買ったり  今日はあんまりおいてないけど、ジャムもたくさんある  菜の花油もある 今はぎりぎり赤字 ゼロにするのが目的  非営利だから大きく儲けようとは思ってない 目的は、普通の店で買えないものを提供すること alternative を提供すること 菜の花油 どのくらい時間を使っているか 1日2時間のときもあれば、1週2時間のときもある 店の改修をするときは、一日中とか そういう時はいろんな人に手伝いに来てもらう
  2. ByBi  養蜂をしている しかし、目的は啓発   伝統的な養蜂連盟の下に入っているが、ユニークな活動をしている  社会的起業でもある  環境デイを蜂のかっこをしたりして祝ったりする  蜂は、環境大使。  蜂の住まいはどんどん減っている 地表の85%は人間活動の結果変容している   農業も花を減らしてしまう    蜂のほかにも授粉昆虫はたくさんいる   都市には可能性がある  農地の花が減っている一方都市には花がある 特にたくさんの人が住んでいるので、啓発として有効 蜂の回廊というプロジェクトを始めた  基地を三か所つくる(オスロの西部、中部、東部)  科学的知識とビジネスの力を借りて、この地域の問題意識を見つけたい 地図づくり 蜂や授粉昆虫を見つけたらネット上のマップに上げていく   レストラン=花   ホテル=住まい   ビジター=ほかの授粉昆虫 そのほか、イベントや実現したいことなどもアップしていく この地図を世界中に広げていきたい 小さな行動が、景観を創りだしていく そして、人と人との関係、人と他の種との関係、人と水などの大切な要素の関係が変わっていく ミツバチは食べ物を得ることで授粉という形で他に価値を与える  私たちもこのプロジェクトで景観を変えて、蜂に価値を返していきたい 環境プロジェクトには創造性が必要  車をなくすだけではビジネスがうまくいかなくなる 持続性への配慮が必要 ビジネスとの協力  屋上に蜂を飼いたいと言ってきてもダメ  そうするなら、まず花を植えてもらうのが先  養蜂箱だけ持つのはだめ 教会との協力  教会の庭に花を植えていく 観光局との協力  観光客が通るルートに花を植えていく 種を配ってみんなをつなげていく アートもエコロジーと相性がいい  アートは、ストーリーや感情を伝えるのに向いている 栽培もいい  場所が具体的にあり、一緒に働ける
  3. 交差点に、カフェと本屋があった。スーパーがやってきてなくなってしまうという。  Meeting placeがなくなるのはショック そこで、意見形成のできるプラットフォームをネット上に作り、  いろんな感情を表出できるようにしてもらった  「場/場所」が必要 また、カフェの前の、緑地を、区に使用許可をもらって、ガーデニングやアピールを始めた 意見を書いてもらってプラスチックでコーティングして洗濯物みたいにぶら下げて読めるようにした また、庭造りをはじめて、そこでダイアローグも始めた パビリオン(小屋)を立てて、そこをmeeting placeにした そして、文化祭りをした。歌ったり、詩を読んだり、スピーチをしたり 持続可能性とは コミュニティの 生態学的(サイクル) 社会的(関係) 文化的 経済的なもの 経済的な部分しか表に見えないので、ほかの部分を見える化することが大事 そこで、ネットを使う ウェブページやフェイスブックを使う 彫刻を置いてみる この地域にかつて住んでいた数学者のオブジェを置いて その他の部分はどう測ればいいのだろうという言葉をつけた いろんなイベント キャンドルナイト 歴史の展示など ガーデンも始める Abels Hagen(Abelsの庭 Abelsはカフェの名前)  みんなに来てもらって一緒に植える よりたくさんの人が来るようになった  今は、カフェの上が、コミュニティハウスになった  カフェとの交流が少ないのでそこをつなげていきたい(サーゲネはうまくやっている) そのほかの催し 歌、スピーチ、地域の歴史ウォーク、昔の様式でつくったベンチ、ダンスなど 野菜という目に見える資源を使って、ネットワークという目に見えない資源を育てていく 生態系はそもそもネットワーク  授粉しながら広げていくイメージ そして、アイデンティティ、所属感(belonging)、所有感(ownership)を育てていく  健康的で創造的に 本物の参加が大事 小規模であれば結果が出るという実感が大事  カフェを再開する  ミーティングプレースをつくる  年に一度お祝いをする  コミュニティセンターを手に入れる 歴史  2011年の夏6月にスタート 1週間後にウェブページをつくる 1週間後に1000人がサイン 7月2日にお祭り 花を植えたりスピーチをしたり歌ったりベンチを置いたり  これでスーパーは進出をあきらめた 2012年にはお祭りに市長もやってきた 2013年 コミュニティセンターができる 栽培プロジェクトが広まっている理由  人間にプレッシャーがかかっているから、みんながあちこちで思いつくのではないか?
  4. 持続可能性とは コミュニティの 生態学的(サイクル) 社会的(関係) 文化的 経済的なもの 経済的な部分しか表に見えないので、ほかの部分を見える化することが大事 そこで、ネットを使う ウェブページやフェイスブックを使う 彫刻を置いてみる この地域にかつて住んでいた数学者のオブジェを置いて その他の部分はどう測ればいいのだろうという言葉をつけた いろんなイベント キャンドルナイト 歴史の展示など ガーデンも始める Abels Hagen(Abelsの庭 Abelsはカフェの名前)  みんなに来てもらって一緒に植える よりたくさんの人が来るようになった  今は、カフェの上が、コミュニティハウスになった  カフェとの交流が少ないのでそこをつなげていきたい(サーゲネはうまくやっている) そのほかの催し 歌、スピーチ、地域の歴史ウォーク、昔の様式でつくったベンチ、ダンスなど 野菜という目に見える資源を使って、ネットワークという目に見えない資源を育てていく 生態系はそもそもネットワーク  授粉しながら広げていくイメージ そして、アイデンティティ、所属感(belonging)、所有感(ownership)を育てていく  健康的で創造的に 本物の参加が大事 小規模であれば結果が出るという実感が大事  カフェを再開する  ミーティングプレースをつくる  年に一度お祝いをする  コミュニティセンターを手に入れる 歴史  2011年の夏6月にスタート 1週間後にウェブページをつくる 1週間後に1000人がサイン 7月2日にお祭り 花を植えたりスピーチをしたり歌ったりベンチを置いたり  これでスーパーは進出をあきらめた 2012年にはお祭りに市長もやってきた 2013年 コミュニティセンターができる
  5. トランジションタウンは2006年に始まり、2009年のコペンハーゲンの集まりで爆発的に広がった。具体的な経験を通じて、地元で誰でも参加できるのが強み。 シーネさんは、本業はプランインターナショナル。  27歳。日本に来たこともある。高校に来てそのあとインターンで日本大使館とInnovation Norwayにきた。   トランジション・サーゲナのメンバーは全員ボランティア。  ほかのメンバー     生物学者   起業家 コーヒーの石鹸をつくった人 同時に、緑の党の政治家   市の建築家 都市計画をする 初めに始めたご夫婦の奥さんのほう   国際問題の修士を持っている 初めに始めたご夫婦の旦那さんのほう   軍人だった人 サーゲナは環境への意識も高くまた緑も多い地域 トランジション運動とは、意識(awareness を高める運動)  特に、実際の活動(hands-on activity)を通してできるところがよい  話を聞くより、活動を通じて全体が理解できる  12の原則がある これにしたがって、グループを始めることができる。 セーゲナの支部は、2010年にできた。シーナさんが加わったのは2012年。 今、運営委員会は5人で回している メンバーは1500人。メーリングリストやFBでつながっている いろんなプロジェクトがある  自分がやるなら手を挙げられる  そして、仲間を募り、2週間後にはスタート プロジェクトとグループは同じらしい T-グループ  これは、運営グループ。ボード(運営委員会)と同じ イベント・グループ  いろんなコース(やってみる機会)をつくる   発酵とか、食べ物とか、イースト菌なしのパン焼きとか   スタディ・サークルみたいなものともいえる 食べ物・栽培プロジェクト   とれた野菜は自分たちで食べる  トランジションカフェというお食事会を毎月する スクールヤードプロジェクトには、20人から30人が携わっている  スクールヤードと言うが、学校とは関係のない、市民農園のプロジェクト  初めて1年間。手軽に参加できるのがよい。  市民農園はいろんな団体が借りている 移民の団体や幼稚園など 新しく町のあちこちにいろんなものを植えるプロジェクトもやっている Exchange market というのもやっている  本とか洋服を交換する 発酵プロジェクトもある ピクルスとかつくる 人参とか 地域のいろんな団体と協働している  セーゲナには似たような考えのいろんな団体がある   たとえば Local exchange trading system スキルを交換し合う Stop shop 野菜と本当に必要なもの以外は買わない お母さんたちの運動 Exchange market で協力し合う 年報には、これらの団体に対する謝辞を載せる 地域の人はいろいろつながっている  友だち、なんか面白そうと思う人、環境運動家などなどが集まってくる   毎週月曜に集まって会議をする 特に議題がなくてもやる  そして新しいプロジェクトが提案されたら、2週間以内に始める 年に一度、アイディア出しのプロジェクトもする   お互いのプロジェクトから学び、また、いろんな人を刺激する