This is what I taught at a university. It's all written in Japanese, and talking about the very beginning of what "Media Literacy" is.

1. メディア・リテラシー
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2. 社会部と社会ニュース
• 社会部は名前の通り、社会で起きた
「事」を扱う
• 事件・事故・汚職・裁判から街の明る
い話題まで、社会のあらゆる出来事を
担当する

3. • 社会部の担当は広範に及ぶ為、多くの
記者が所属している
• 多くの社会部記者は何らかの記者クラ
ブ（後述）に所属している
• 特定の記者クラブに属さずに自由取材
を行う遊軍記者もいる

4. • 社会問題を追及し、埋もれた社会問題
を掘り起こし、隠された社会悪を暴い
て社会問題にしていくのが社会部の役
割

5. • 社会部の特徴は「市民の視点に立って
記事を書く」こと
• 故に「永田町の論理」で許される事が、
社会部記者からは「許されざる事」に
なる事も多い

6. • 社会部の事件記者（俗にサツマワリと
呼ぶ）の取材手法は政治部の派閥記者
と似た取材手法を採る
• 即ち、警察の捜査員や幹部、そして検
察官に食い込んで取材をする

7. • 事件や事故が発生すると、概要が書か
れた「素材」や「記者発表」と呼ばれ
る資料が警察から記者クラブに提供さ
れる
• ここに書かれている事は、事件事故の
あらましだけで詳細はわからない

8. • 所管の警察署に電話取材を行って記事
に仕上げる
• よほどの大事件で無い限り記者会見は
行われないし、記者が直接現場に行く
事もない
• ほとんどの事件事故の記事は、簡単な
資料と電話取材だけでできている

9. • しかし、警察発表を待っていたのでは、
他のマスメディアと違いが出せない
• 事件記者の本分は、他のマスメディア
が知らない事実を「スクープ」すると
ころにある

10. • 事件記者はその為に「シンパ」と呼ば
れる内通者を作る事に躍起になる
• 警察官や検察官に頻繁に会いに行き、
自宅を様々な方法で調べて、直接自宅
に行く事もある

11. • 警察官や検察官は公務員であり、捜査
情報を記者に流すのは「違法行為」で
ある
• また、捜査情報がマスメディアによっ
て報道される事で、容疑者が証拠隠滅
を図ったり、逃亡する事もある

12. • この様な背景があるにも関わらず、捜
査員が「違法行為」を犯してまで情報
を流してくれる人間関係を構築する

13. • しかし、食い込むが故に警察と同化し
てしまい、市民の視点を失ってしまう
事もある
• 警察の見込み捜査の片棒を担いだり、
警察の不祥事に配慮してしまう事もあ
る

14. • 一例ではあるが、無実の人を警察と一
緒になって犯人扱いする事も珍しい事
ではない
• 許される事ではない
• 前回話した松本サリン事件の第一通
報者は、この例の被害者

15. • 一方、食い込むが故に、警察が隠して
いる重要な事実、警察内部の不祥事情
報がもたらされることもある
• 警察内部の不祥事を、警察自らが発表
する事はまずない

16. • 警察本部や警察署ぐるみの不祥事が表
沙汰になるが、これはシンパからのリー
クによるもので、スクープになる
• 警察が自発的に発表する事はない

17. • 犯人が逮捕され連行される場面や、警
察署から検察に移送される場面が報道
されるが、疑念を抱いた事はないだろ
うか？
• 何故、その瞬間の撮影を多くのマス
メディアが行えるのか？

18. • 実は、警察側からメディアに事前予告
がある
• 警察のお手柄を誇示する為
• 記者クラブを通じて連絡される事もあ
れば、シンパを通じて特定の記者だけ
が知る場合もある

19. • 「○○時にここを通るので、そこから
このアングルで狙うと良いですよ」等、
具体的に教えられる
• 引き回しと呼ぶ

20. • 注意しなければならないのは、この時
点では、まだ容疑者であって犯人では
ないと言う点
• 後に 罪だった場合、重大な人権侵
害にあたる

21. • また、ある催事があった場合に、当日
の人出が数値として報道される事がある
• この数値は決して正しくない
• そもそも数える事自体不可能
• 午前・午後・終わりにおおよその人数
をカウントしてその合計値を報道する

22. • ある人が朝から最後まで居たとしたら、
その人は「３人」としてカウントされ
る

23. 記者クラブ
• 記者クラブについては、批判的な意見
が多いが、その理由を知る事こそが重
要
• 国内のニュースのほとんどは記者クラ
ブ経由だから

24. • 実は記者クラブは正式な機関ではなく、
「記者の親睦の場」に過ぎない
• にも関わらず取材拠点として機能して
いる
• 記者クラブは国の省庁・国会・都道府
県庁・議会・警察本部・政令指定都市
の市役所・議会・業界団体の本部や企
業にまである

25. • 記者クラブの目的は「取材の効率化と、
国民の知る権利を代行する報道メディ
アが権力を監視しながら市民に情報提
供するもの」と言う事になっている

26. • 親睦団体であり、正式な組織でない為、
記者クラブによって会則は異なるが、
一般的に業界団体である「日本新聞協
会」に所属している新聞社・通信社・
テレビ局の記者に限られる
• 日本新聞協会にはテレビ局も加盟し
ている

27. • 日本新聞協会に加盟していない宗教や
政党の新聞（機関誌）、出版、雑誌、
フリージャーナリストは立ち入り禁止
である
• 「記者発表資料」は記者クラブ加盟の
報道メディアだけに配布される

28. • 記者クラブには、設置機関が部屋を提
供している
• 一つの部屋の中にライバル各社の記者
が集まっている不思議な空間である

29. • この事は、つまり設置機関の発表した
内容がそのまま流れている事を示す
• そして、設置機関は先に述べた通り官
公庁や業界団体と言う、権力・資本・
政治力を持つところである

30. • 発表される情報に疑問を抱き、虚実を
判断し、隠された問題を追及する記者
もいるが、非常に稀である
• また、この様な事をすると記者クラブ
の中で疎外される

31. • 記者クラブ宛の情報は、加盟報道各社
に同時かつ平等に発表される為、特オ
チ（自社だけが知らずに報道できなかっ
た）が無い

32. • 記者クラブには情報規制の問題がある
• 記者発表される日程が記者クラブの
黒板に書き出される「黒板協定」
• 報道できる日時を取り決める「しば
り」

33. • 「しばり」がかかった場合、以前から
取材を続けて記事が出来上がっていて
も報道できない

34. • これらの協定は､記者同士の話し合いで
決まる事が多い
• 誘拐事件の場合､容疑者を報道する事に
よって､被害者の生命が脅かされる危険
がある為､警察から報道自粛の依頼があ
る

35. • 強盗事件の場合でも､容疑者を報道する
と証拠隠滅や逃亡の恐れがある為に､や
はり警察から報道自粛依頼がある

36. • その他に､例えば誤って母親が乳幼児を
死なせてしまった場合､事件性が無けれ
ば､両親や親族の心境を考慮して報道し
ない事を決める場合もある

37. • 協定やしばりを破ると記者クラブから
「除名」され、数ヶ月復帰できない
• その為、報道が横並びになってしまう
と言う問題がある

38. • 記者クラブが､設置機関からの情報を元
に報道をすると言う事は､虚偽の情報が
提供された場合に､その内容を報道して
しまう事になる
• 東京電力の福島第一原発に関する一連
の報道を見れば､国の機関や東京電力が
虚偽の記者会見や記者発表を平然と行っ
ている事が判る

39. • 発表する側は､後に事実が明るみに出たと
しても「あの時点ではそう認識していた」
と「嘘」ではない事を強調する
• 報道メディアは､発表された内容を記事に
した為であり､虚偽報道ではない事を強調
する
• 結果として虚偽の記事への発表は誰も責
任を取らない