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- 1. 海外事例紹介
欧米におけるSNS, blog, Wiki等の活用動向
2007年8月2日
株式会社IRIユビテック
若松 信康
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- 2. アジェンダ
1. 活用動向
2. 欧米事例
3. 分析
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- 3. ツールの位置付け
日本でいう社内SNSは欧米における社内ブログの役割の一つ
日本
欧米
ブログツール ブログ
社内ブログ
ツール
記事でグルーピング
SNS
社内SNS 人でグルーピング
ツール
Wikiツール
Wiki Wikiツール
ツールの遷移
インターネット
SNS Wiki
ブログ
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- 4. [欧米]導入状況
USにおける社内コラボレーションのためのWeb2.0的ツールの導入
導入率
ツール種別
19% 26%
40%
未回答
オープンソース
30%
32%
20% 商用製品
28%
10% 18%
0%
55%
ブログ Wiki RSS
Nemertes Research, 2007/6
[導入率]
•ブログの導入は緩やかに、Wikiの導入は急速に進展
[ツール種別]
オープンソース導入理由
サポートコスト不要
商用製品導入理由
オープンソースはEnterprise readyではない(拡張性、セキュリティ、信頼性など)
メンテナンスに必要なコストはオープンソースより安く済む
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- 5. [欧米]主な導入目的・利用用途
目的・用途 主な想定効果
情報共有 メール量削減と業務効率化
社内ブログ
社内コミュニケーション リスクマネジメントのための
情報管理
プロジェクトマネジメント
様々な規制下におけるアイ
ナレッジ共有
デア創出・発信・共有の制約
イベント報告
感の打開
チームマネジメント
SNS的利用 エキスパートや暗黙知の特定
のケース 企業統合後の人的インテグレーション
ミーティングの準備・ファシリテーション
チーム編成
ナレッジ共有
コミュニケーションパスの可視化
緩やかなナレッジベース
Wiki
ミーティングのファシリテーション(アジェンダ、スケ
ジュール、議事などの共有)
トレーニング参加者のフィードバック共有
ドキュメントの共同編集・管理
営業サポート(顧客情報共有)
製品開発(機能要求、販売促進要素、デザインアイデア
の共有と審査)
アイデアのブレーンストーミング
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- 6. [欧米]利用者評価
有効なコミュニケーションチャネル
100% 社員のコミュニケーションに有効
90%
文化を変えるのに有効
80%
70%
コラボレーションに有効
60%
トラッキングに有効
50%
40%
ナレッジマネジメントに有効
30%
トレーニングに有効
20%
10%
社員の問題を認識するのに有効
0%
Face to Face メール ブログ Wiki Podcast
Edelman “New Frontiers in Employee Communications 2006”
※「社員のコミュニケーションに有効」はブログ、Wikiのみ。
文化を変えるブログとナレッジマネジメントのWiki
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- 8. [欧米]ブログ事例(1)典型的な例
Citrix社
背景
従業員の増加に伴い、内部のナレッジを保存し迅速に共有することが難しく
なった
製品認知率向上のためのキャンペーンを実施し、それぞれの成果を記録し
ているが、これらを共有し、よりよい方法を取る必要がある
目的
検索性の高いセントラルレポジトリの構築
他の社員を同じレベルにまで押し上げるまでの間においても持続的成長を
サポートする
使い方
Citrix Online eCommerce Marketing Departmentで使用
定期的に記録する全ての情報を体系化するため、カテゴリをチームで指定
LDAPと連携することでユーザー認証とグループ検索機能を提供
RSSで情報更新案内
効果
ビジネス成果に貢献する重要な要素の分析および迅速な特定が可能と
なった
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- 9. [欧米]ブログ事例(2) トップダウンの例
1. Hartford Financial Service Group
- 40のフィールドマネージャー、保険エージェント、ホームオフィス間で技術的な問題に関する情
報共有を実施。
以前はメールで情報共有していたが、メールでは過去に共有した情報を検索できない。
-
2. Wells Fargo's WIS Technology Support Group
メールのオーバーロードとローカル情報を共有するグループメンバーのアビリティ向上のため
-
導入。
既存のコンテンツ管理は承認プロセス管理にフォーカスしていた。メールは重要な情報のハイ
-
ライトや長期維持、より詳細な議論をするには不十分だった。
3. Motorola
プロジェクトの進捗管理の可視化のために導入。ツールを利用することにより、オープンなプロ
-
ジェクト一覧、現在のステータス、最終更新日、更新者がわかる。更新はRSS Feedでわかる。
以前はメールとpptの組合せにてプロジェクトのステータスアップデートの管理をしていた。
-
4. Zip Realty
様々なビジネスプロセスを通して創出された情報の記録、保存、検索性
-
不動産エージェントとの間のコミュニケーション用途
-
メールは継続して利用するが、他の部門、場所からの検索性がない
-
ナレッジをコーポレートレコードとして残す(メールやコンテキスト無しでのファイルサーバーへの
-
保存では無理)
5. Lucent
情報管理とプロジェクト管理のために導入。Document Library Blog、Training Blog、Product
-
Requirement作成のためのブログ等がある。
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- 10. ブログ事例(4)ボトムアップの例
1. Google
- 自社のブログサービス Blogger.com (www.blogger.com)を使い、数百の社内ブ
ログの運営を行っている。
- 多くはプロジェクト管理に使われているが、パブリックリレーション、品質管理、広告
宣伝等の各部門のためのブログや、中にはコンサートチケット販売や、勤務時間後
のスポーツ活動の仲間探しなど、社員同士の交流に使われているものもある。
- 急速に発展を続けている会社の組織変更履歴として使用。
2. Macaw
- 110人の従業員のうち90%がブログを使って技術的問題や解決策を共有化して
いる。
- また個人的な意見、写真、ジョークなどの交換にも使われている。
- 「ブログで情報発信に費やされる時間と情報共有化によって得られる生産性の向
上はプラスマイナスでゼロといった感じである。でも従業員は全てブログによって同
僚たちと考え方、アイディアを共有化出来ることを大切にしている。」 by マーケティ
ングマネージャーLisette Hoogstrate
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- 11. [欧米]Wiki事例(1)
某企業(オフショア開発)
目的:
継続的な改善のためのナレッジ・問題の蓄積
使い方:
アップデートのトラッキング
メール、チャット、電話と共用
効果
コード、クオリティ、生産性、リスクの可視化と共有が可能となった
共有における価値
Travels “Word”
Wiki
doc
Mailing
list/forum
Video Conf. email
Phone
chat
使用頻度
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- 12. [欧米]Wiki事例(2)
1. Nokia
- プロダクトデザイン上の問題の解決、スケジュール、プロジェクトステータ
ス、アイデアなどの編集等に利用。
以前はメールで情報共有していたが、メールでは過去に共有した情報を
-
検索できない。
2. Dresdner Kleinwort
異なるITタスクを平行して推進する上での情報管理・共有に利用。
-
- 75%のメールを削減
- 80のWebサイトの閲覧が必要だったものが、1つのWikiを見るだけでよく
なった
3. British Council
- 月例ミーティング:アジェンダの追加・編集、議事録の作成と共有、ブレー
ンストーミング、バグレポーターなどに利用。
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- 13. [欧米]ブログ+Wiki+α事例
欧州某製薬グループ
目的:競合分析
使い方
ブログとWikiの両方を使い分け
•時系列の対話にはブログ、時間に関係のない対話はWikiを利用(作成者が選択可能)
競合分析の情報収集のために検索エンジンと連動、自動クローリングし、業界ニュースをアップデー
トする。
腫瘍学や内分泌学等の関連知識毎にブログを組織化し、マーケティング、研究開発、オペレーション
およびシニアマネージャーからなる150名の従業員に利用を限定。
新しいコンテンツのレビューと分析のためのブログも設け、編集委員会の10名に利用を制限。
データ
•ブログの数:150(個人)、6(グループ)
•ページビュー:50,000/月
•利用部門
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- 16. Web2.0活用の背景(1) 社会的特質
企業の社会的特質から見るツールの活用方法
マネジメント コーポレートガバナンス 労使関係・労働者
経営者 目標 株主 発言力 労働市場 労働者 流動性 教育
欧米 外部中心・ 短期利潤 大株主 大 ホワイト、 単能工 先任権に 職業訓練
頻繁に交代 ブルーの よるレイオ 機関・汎用
断層 フ・頻繁な 的
移動
日本 内部出身者 長期シェ 相互持合い 小 同質的 多能工 終身雇用 OJT・
ア 主体 企業内
非属人化の重要性
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- 17. Web2.0活用の背景(2) 文化的背景
文化から見る情報共有モデル
企業文化 社会文化 共有モデル
喋る文化
クリエイティビティ
•クリエイティビティと
欧米 人中心
スピード マネジメント能力の尊重 ノウハウ
人
•リーダーシップの奨励
多様なカルチャーの集合体
クリエイティビティとは 情報
目的達成のために集まった組織
組織
「発明」や「創造」
聴く文化
クリエイティビティ
日本 仕事・組織中心 低リスク・高効率の推奨
ノウハウ
クリエイティビティとは 情報
「改善」
村落共同体
組織
組織に紐付かないものを組織の中へ
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- 18. Web2.0活用の背景(3) 企業を取り巻く環境
企業を取り巻く環境
雇用形態
1.
分散雇用、アウトソースの活用
•
柔軟な職務形態
•
グローバリゼーション
2.
オフショアの活用 など
•
競争力向上策として
製品アーキテクチャ、バリューチェーンのモジュール化&自社がコアコンピタンスを有する
部分(またはバリューチェーンでお金が向かう場所)に特化し、それ以外は世界中から最も
適したパートナーを選んで組む。
パートナー企業との連携設計が企業戦略の重要なポイント。
IT技術がこれらを可能とした。また、IT技術により更に有効に機能させることができる。
差別化要素
コアコンピタンスをいかに生み出すか
1.
いかに効果的で効率的な連携を行うか
2.
コアコンピタンスの生成と連携効率の重要性
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- 20. ご清聴ありがとうございました
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Ubilab-info@ubiteq.co.jp
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